「あやかし郷愁譚 ~七面頬 なな~」試聴&レビュー

2013年発売のアダルトゲーム「ものべの」の正規スピンオフ作品である、サークル「Whisp」の「あやかし郷愁譚」シリーズ。今回は七面頬のななとの物語です。シリーズものとはいえ、それぞれに独立した物語なので他のシリーズを知らなくても大丈夫。それはなんとなくわかるのですが、問題はスピンオフであること。2013年発売である以上、「ものべの」なんて知らないなんて人が多いでしょう。私はしりませんでした。ゆえに物語の背景分からないで楽しめるのかと疑問が残ります。また人外娘というマニアックなカテゴリを活かせているか、逆にマニアックになりすぎてついていけないのではないか? 「ものべの」を知らないため、そういったところも不明です。そういったところを解決できるようにレビューをしてゆきたいと思います。

 


【耳かき・泥エステ】あやかし郷愁譚 ~七面頬 なな~【早口言葉】

【耳かき・泥エステ】あやかし郷愁譚 ~七面頬 なな~【早口言葉】

CV:あじ秋刀魚
サークル:Whisp
タグ:癒し/バイノーラル/ダミヘ/ASMR/耳かき/ロリ/人外娘/モンスター娘

◆収録時間 3:01:51

 

この作品のココがいい!!

  1. 独特な間のある話し方と囁き声の相性は良好です
  2. 驚異の大ボリューム 3時間越え
  3. 深く静かな雰囲気で音での癒しを存分に楽しめます

 

公式説明

ひととあやかしが共に暮らすことができる、最後の聖域。
四国、高知の山奥にある隠れ里。茂伸(ものべの)――

かつてはものべのの神域であるオオトメカマを守り続けることでその徳を高め。出雲での修行を終え、新しく土地神となりものべのへと帰還したかつての大妖――七面頬。

ななつらおともなつらおおとも呼ばれる強大な力をもった蛭の化身は、人型の自らと接したとき、「なな」という愛らしい愛称をくれたあなたのことを、最初の氏子として、特別な存在として、深く慈しみ愛してくれます。

けれど、あなたの家庭を壊すことを、あなたをあなたの家族から奪い取ってしまうことを、なな様は決して望みません。

ただただあなたを溢れる愛と神域の泥でで包み込み、まずは肌からたっぷり癒やし。新しく真似び覚えた『オートノマス。センサリイ。メリヂアン。レスポンス。』を駆使して、鼓膜からリラックスさせてくれ。
あなたが溜め込んでしまった血の濁りを吸い取り飲み干して。耳かき、添い寝で丸一日かけてのやすらぎを与えてくれます。

添い寝されるあなたを優しくくすぐるものは、かつてあなたが教えてあげた、なな様が唯一しる遊び。『早口言葉』。

透明感あるウィスパーボイスであなたの鼓膜をくすぐり癒す超難易度の早口言葉は、鼓膜を通してこころをたたく新体験の刺激となって、きっとあなたに安らかな眠りをおとどけします。

■あやかし紹介 ~ なな ~

ものべのの古き土地神~開祖・星辰ひめみやが、
唯一自分と同格の存在になりうると認め、
まだ神格をもたなかったころにさえ、
ライバル心を隠さずに接していた偉大なる大妖。

七面頬は、そうした誰もが畏れ敬う存在でした。
けれど、あなたとの出会いによって。
あなたに「なな」と新しい名で呼んでもらえたことによって。ななは自らが守るべきもの――ものべのという土地に産まれてものべのとともに生き、ものべのにやがて還っていくもの――”氏子”という存在を、はじめて身近な、血肉を持つ存在として、意識するようになります。

その気付きは、あるいは目覚めは。ななに欠けていたものを埋め、ついにはななを神格たらしめるに至らせます。

だから、ひとのかたちへの名を与えてくれて、ひとのぬくもりを教えてくれて、早口言葉という遊びを教えてくれた、はじめての氏子――あなたは、なな様にとってかけがえのない、唯一無二の存在です。

己の眷属にし、己と同じ時間を活きる寿命を分け与えたい――その欲求を常に抑えて、抑えるがゆえに溢れる尽きぬ愛情であなたを包んでくれるなな様は、極上の癒やしの時間を、深く静かで優しい眠りを、きっとあなたに与えてくれることでしょう。

 

◆ 序盤

まずは鳥のさえずりなどの環境音が心地よく物語へ導いてくれます。ここが自然豊かな場所であることを感じさせてくれます。こういった導入部分の環境音にこだわりがある作品は良作品が多いので期待できそうです。
まずはななの自己紹介パートです。特に物語とは関係なく、本当に自己紹介を物語風にまとめたものです。とはいえ「ものべの」を知らない人でも物語へ入り込みやすいようになっているので良いですね。
それにしてもななの話し方は独特というか、変わった間があります。それが悪いものではなく、囁くような声との相性は良く心地よく感じられます。まあゲームなどではテキスト読み終わったら次へ次へととばしてしまうでしょうけど……。でもこれは音声作品、ゆっくりと聴いて楽しみましょう。
自己紹介で物語の大体の雰囲気などは捉えることができます。これなら「ものべの」未プレイでもなんら問題はなさそうです。プレイ済みの方からしたら物足りない情報量かも知れませんけどね。
本編の内容はななが疲れたあなたを癒してくれるというもの。しかしその癒しは一風変わったもので血吸いと泥エステです。ななは蛭の妖怪らしいので吸血みたいですね。人外という特性をこういう形でもってきたかという感じです。音声作品で人外というとサキュバスが真っ先に思い当たりますが、それはむしろ淫夢を見せるという特性あっての選択です。人外の特性を作品に当てはめるというのは中々に良いです。
はてさてこの血吸いを実際に聞いてみるとどうかというと……。なんというかもう色々な意味ですごいです。いわば悪い血を吸いとるのですが、なんかものすっごい吸われます。その音がとにかく生々しく、好みが分かれそうな気がします。ななも「全て飲み干してしまいそうだ」とちょっと物騒な発言もあります。多少の問題はありますが人外娘という設定を遺憾なく発揮してます。

◆ 中盤

血吸いのあとは泥エステです。泥エステというもの自体どうかというものですが、それを音だけで再現で癒しなんて無理でしょう。正直なところ、そう思ってました。まあそれでも実際に聞いてみれば何か印象が変わるかも知れません。ひとまず試聴してみたのですが……。実際に印象は変わりました。変わりはしたのですが、これは癒しというよりいやらしいという風にでした。ななの吐息がなにか変な気持ちを起こしてくるのです。全年齢対象でこれはどうかと思いますよ。
次なる癒しは定番の耳かきです。膝枕をしてもらっての耳かきという安定のシチュエーションですが、ここでも人外の特性をきちんとだしています。髪の毛で耳かきです。思わず髪の束がうぞうぞと蠢くものを想像してしまいましたが、そんなことはなかった。髪の毛の一本を耳かきに変えるという妖術のようなものです。
こうして右と左の耳かきの始まりです。髪の毛で耳かきといえども何かが大きく変わることもなく、安定の耳かきです。少々問題があるとすれば、「ものべの」の作中での登場人物名が結構でてきます。なんとなくでしか「ものべの」のことを知らない身にとっては退屈か、もしくは没入感が削がれるかも知れません。ざっくりとでも「ものべの」のことを調べてから聞いた方が楽しめるかも知れません。一番いいのは「ものべの」をプレイしてみるのが良いのでしょうけど。

◆ 終盤

締めは添い寝と早口言葉での癒しです。添い寝でゆったりとした時間。ななの独特な話し方とウィスパーボイスと相まってゆったりとした気持ちにしてくれます。浮世のあれこれで頭を悩まされた日々で溜まりにたまった心のくもり。それがまさに払われるようです。
それにしても添い寝はともかく次の早口言葉で癒しとは……。ななの普段のゆったりとした言葉遣いからは想像できません。早口言葉で癒しということ自体分からない。まあ、これが普通の反応だとは思います。少なくとも早口言葉でトリップする人は見たことないですから。
実際に聞いてみての感想は凄いとはなってもやはり癒しなのかというと違うような。でも、ななと早口言葉での遊びの時間と考えれば十分にありでしょうか。ななが楽しんでいる様子が伝わり心がふんわりとしてきます。最後はななの寝息を感じながらゆっくりと寝入ります。そのまま寝落ちしたら、それはそれでよい夢を見られそうです。

全体として人外娘、癒しというものを存分に楽しめる内容だと思います。ゆったりとした話し方とウィスパーボイスは心地よく満たしてくれます。郷愁譚の名に相応しい、浮世に疲れた人々の心をほぐしてくれる良作品でした。
しかし、その反面で「もののべ」スピンオフとしての色合いが強いのが難点でしょうか。知らなくてもある程度はなんとかなると思いますが、しらないことが話題にでてくると没入感に影響ありそうです。知っていればむしろ楽しめるのでしょうけど。ここはある程度割り切るか、それともざっくりとでも内容を把握しておくのがよさそうです。
あとは良いか悪いか判断難しいのですが、かなり長いです。気合を入れて癒される気持ちで挑みましょう。トラックごとに分けて聴いても問題はないのですが、やはり全体を通して聴いたほうが楽しめますので。

 

【耳かき・泥エステ】あやかし郷愁譚 ~七面頬 なな~【早口言葉】

【耳かき・泥エステ】あやかし郷愁譚 ~七面頬 なな~【早口言葉】

 

 

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