「あやかし郷愁譚 ~あかしゃぐま すみ~」【感想/レビュー】

和服の幼な妻に身も心も委ねていたい。2013年発売のアダルトゲーム「ものべの」の正規スピンオフ作品である、サークル「Whisp」の「あやかし郷愁譚」シリーズ。今回は家守妖怪であり、妻でもあるすみとの物語です。「あやかし郷愁譚」は「ものべの」のすみEND後のお話ということなので、すみが奥さんです。ストーリーは「ものべの」の続きとなっていますが、そこは知らなくても大丈夫。なんとDLSiteのキャンペーンで関連作品を購入すると「ものべの」DL版をプレゼントして貰えるのです。「ものべの」を先にプレイしてから「あやかし郷愁譚」を聞くもよし、「あやかし郷愁譚」を聞いてから「ものべの」をプレイするもよし。「あやかし郷愁譚」から入った人にも配慮が行き届いているので安心ですね。こうなると心配なのはこの作品自体の良し悪しでしょうか。和服の(正確には違うけど、見た目だけでいえば)幼な妻、そして妖怪でもある、すみの癒し。妻としての癒し、夫婦としての時間などなど音声作品では珍しい関係性をいかに表現しているのか気になるところですね。

今回の気になるポイント!
1.夫婦としての時間を感じることができるか?
2.妻としてのすみをどう表現しているか?

 

 

【耳かき・踏み踏み】あやかし郷愁譚 ~あかしゃぐま すみ~【蒸しタオル】
【耳かき・踏み踏み】あやかし郷愁譚 ~あかしゃぐま すみ~【蒸しタオル】

CV: 佐倉江美
サークル: Whisp
タグ:癒し/バイノーラル/ダミヘ/ASMR/耳かき/ロリ/人外娘/モンスター娘

◆収録時間 2:23:51

 

この作品のココがいい!!

  1. 全年齢対象だから落ち着いて味わえる、心地の良い夫婦の時間
  2. 幼さは残っていても妻となったすみの他にはない魅力はここでしか味わえません
  3. キャンペーン中は「あやかし郷愁譚」の本編にあたる「ものべの」が特典としてついてくる!

 

公式説明

ひととあやかしが共に暮らすことができる、最後の聖域。
四国、高知の山奥にある隠れ里。茂伸(ものべの)――

茂伸に古くからあるあなたの家を、そしてあなたを守るため、徳島から山を越えあなたの元にやってきたすみは、やがてあなたの妻となります。

おとまり保育で娘が不在の、夫婦水入らずの夜。

くたくたにつかれきったあなたをすみは、小さな体と、妻であり母であるがゆえの包容力で、まるで赤子をあやすように、あなたを甘やかし癒やしてくれます。

小さな足で一生懸命、けれどもしっかりツボを抑えた背中踏み。
蒸しタオルで目を癒し、オイルマッサージでこころをほぐして、のんびり耳かき。
柱時計のちくたく音に包まれながらの、慣れ親しんだ布団のぬくもり――

すみとすごす一時は、あなたを懐かしい少年時代に、そしてこころのふるさとに、きっと導いてくれるでしょう。

すみに甘えてこどもにもどって――どうぞ、穏やかにやすみください。

「あ――少し、よいか?
わらわにじっくり……お主の顔をみせてくれぬか?

見飽きる? わけなぞなかろうぞ。
なにせわらわは、お主の妻で、お主の家の家守妖怪――
あかしゃぐま。

お主とお主の家の幸いを守るためにうまれたあやかしであるのじゃからの。
お主が幸いであるのかどうか――いつでも、いくらでもお主の瞳からよみとりたいのじゃ」

いつもあなたを見守っている。
あなたと、あなたの家が幸いであるように、
己の全てを尽くし続ける、“家守妖怪”――
それが、あかしゃぐまというあやかしです。

 

◆ 「すみの自己紹介」「題名喚呼とこの音源の楽しみ方」レビュー

序盤はすみとの日常のやりとり、娘の描いた家族の絵を壁に貼っているところです。たったこれだけでも家族の仲の良さ、とても幸せな様子が目に浮かぶようです。私は本編は未プレイですが、それでも思わず頬が緩んでしまいました。未プレイでこれなわけですから、もし本編プレイ済みだったら感極まってたかも知れません。
すみについては妻であり母であること、また言葉使いは妖ということもあってかかなり古風というか独特さがあることなどから低く落ち着いた声を想像していました。ところが実際に聞いてみれば全くの真逆。結構、幼めの声と朗らかな様子。思った以上に子供っぽさが残ってます。一瞬、いくらなんでも可愛すぎないかとも思いましたがそれもすぐに霧散します。古風な言葉遣いは古臭さや堅苦しさのようなものはなく、むしろその可愛い声に自然に溶け込んでゆきました。また声質は幼さが残るものの、精神的には妻としての立ち位置がしっかりとしています。まさに幼な妻といったイメージでピッタリきました。なんというかもう幼な妻というキーワードに憧れを抱く身としてはこの時点でとにかく惹かれてしまいました。最後まで聞いてないけど、この時点でレビュー満点あげたいくらいです。まあそういうわけにもいきませんけどね。
それにしても二人の間には小さい子供もいるのに、まるで新婚のような甘々さ全開です。ここだけ聞いても満足できてしまいそうな、そのくらい素敵な距離感です。なんでもない日常のシーンでこれだけ引き込んでくるとなると、この後の展開には期待が高まります。

 

◆ 「随分と疲れておる様子じゃな」レビュー

ここでのプレイは 背中乗り踏み踏み

前トラックの日常のやりとりから数日後、仕事を終えてしばらくぶりに家に帰ってきたところからスタートです。くたくたを通り越してもはやぐったりとなった旦那様を、すみが癒してくれることに。まずは背中に乗って踏み踏みです。体の小さい彼女だからこそできることです。年齢はともかく、見た目は幼な妻なだけはあります。
それにしてもすみが時折してくる「旦那様」という呼び方。彼女はこうして特別な呼び方をすることで夫婦という関係を明示して楽しんでいるようでもあります。……新婚さんのまんまやないか! うらやましいことこのうえないですが、聞いている側としてもすみの可愛らしさと「旦那様」という特別さを感じさせる呼び方と相まって顔がにやけてしまうのが止まりません。彼女の「旦那様」呼びにはとてもつもない破壊力が秘められています。
さてこちらの体に乗るということもあって、すみは体重のことを気にしている様子を見せます。そこはやはり妻となっても母となっても女性は女性。恥じらう君は愛くるしい。イチャイチャするだけでなく、こういった会話の一つ一つにもすみの魅力を描いているのは良いですね。
背中に乗って踏み踏みはさすがに音声だけなので、これで肩こりが治ったとかいうわけもありません。もし治ったらプラシーボ効果か悪い憑き物でも落ちたかでしょう。されども心の安らぎだけでいえば間違いなく得られることでしょう。すみのこちらを労る様子が台詞だけでなく声からも深く感じられます。ゆっくりと身を委ねて聞けば、心と体の芯へ染み込んでいくようです。東京砂漠で乾きささくれた心であろうとも、優しさに満たされました。

 

◆ 「たくさん食べたの。食休みはいかがする?」レビュー

ここでのプレイは 蒸しタオルでアイマッサージ

次は腹ごしらえ、すみが食事を作る様子が聞こえてきます。こういった生活音を含めた演出のおかげで、すみとの家庭の日常が瞼の裏に浮かぶようです。食には関心の薄い私ですが、奥さんの手料理とか、おふくろの味とか胃袋を掴むタイプのイベントには滅法弱いです。もちろん、この1シーンもストライクど真ん中。さらに追い打ちをかけるように、久々の夫婦水入らずということですみは「あ~ん」してくれます。胃袋を掴むどころか、握撃くらったかのような破壊力です。やりとりの一つ一つが常にこちらの致命傷を狙うが如き破壊力。聞き終えるまで悶え尽きずにいられるか不安になってしまいます。
ここまでは新婚さんっぷりが色濃く出ていましたが、娘の話題が出てくると少しずつすみの母親としての一面が見えてきます。娘はとんでもないお転婆のようで、すみはよく「はちきん」と称しています。ちなみに「はちきん」とは土佐弁で「男勝りな女性」とのこと。「ものべの」の舞台の方言です。さすがにこんな子がいるのでは夫婦としての時間をゆっくりと楽しむ余裕はなく、親としての時間に持ってかれそうです。手のかかるではありますが、すみは穏やかな様子で話してくれます。子どもを大切に思う母親の姿がうっすらと見えてきます。
話題の娘はお泊り保育で留守とのこと。保護者もついているので今だけは気兼ねなく夫婦水入らずの時間を楽しめるようです。新婚さん同然の二人が水入らずということは、これはもう二人目を作っちゃう? 一姫二太郎三なすびといっちゃいますか? なんか変なのが混ざってるけど気にせず、お楽しみで気持ちよくなっちゃいますか? そう、ここはやはり蒸しタオルで目のマッサージで気持ちよくしてくれます。悪いな、これはR18作品じゃないんだ。
しかし残念がることなかれ。踏み踏みはともかく、蒸しタオルでアイマッサージは再現可能です。すみの労りの言葉を聞きながら蒸しタオルを目に乗せれば、それっぽい雰囲気は味わえます。

 

◆ 「こうして耳掃除をしておると、あのときのことを思い出すの」「反対側もじゃ。そぉれ。『ごろおり』」レビュー

ここでのプレイは 耳かき

最後の癒しは耳かきです。娘を授かり母親としての幸いを感じつつも、やはり夫婦としての甘い時間も欲しい。すみの口からそんな本心が零れます。わかっていてもやはり言葉にすると心に響きます。恋人よりもずっと近いけど、家族としての愛情で隠れてる愛しい想い。ここが一番、妻としてのすみを感じられるところではないでしょうか。
久しぶりの夫婦二人きりということで、すみに存分に甘やかされます。「いいこ、いいこ」と可愛がられてしまいます。奥さんといえどもすみの幼さのある声で「いいこ、いいこ」とされるのは妙な感じでもあります。でも彼女の声はとても抗いがたい魅力もあるわけでしてね。ここは素直に受け入れてしまいましょう。男だってたまには甘えたい時だってあるんだ。
甘やかされての耳かきです。ただ耳かきをするわけではなく、昔の話をしてゆきます。本編未プレイなので「ものべの」の中で実際にでてくる話なのか、それともここだけの話なのかはわかりません。ただここではすみの拗ねた様子や困った様子などを聞くことができます。やきもちを妬く様子はとても可愛らしいです。そしてもうちょっと困らせた顔をみたいと思ってみたり。まあともかくイチャイチャするだけでなく、こういった一面もみせてくれるのはいいですね。
後半は家族への幸いを語ってくれます。妻として、母親としてのすみの語りはとても優しいものです。家族への思いが溢れて、本当に幸せであることが伝わってきます。本編未プレイの私ですら心温まるものですから、もしプレイ済みだったら、涙腺崩壊してるんじゃないかって思います。家族への愛が溢れて心震わせるっていうのは、あまりないシチュエーションですよね。ここは夫婦という関係で描いたこの作品ならではないでしょうか。
家族についての語りは途中から「ものべの」本編とかなりリンクしているらしきことが語られます。今までもちょくちょくでてはいましたが、個人名や間柄くらいで、???ってなることはありませんでした。ただ最後の「飛車角」についてはかなり深く掘り下げています。話の流れからある程度は想像できるとはいえど、かなりの重要なネタバレになりそうなところです。ここはいろいろな意味で本編プレイしてから聞いたほうが良いかと思われます。
耳かきも終われば、あとは床につくだけ。今は夫婦二人きり、すみからも「えみに弟か妹でも」なんて言われます。これは期待の展開が?! なんて思っても、やはり年齢制限の壁はあるのです。旦那様はお疲れのため、今日はそのままお休みです。残念。

 

◆ 添い寝語り

ここでのプレイは 添い寝

夫婦の添い寝。あくまで添い寝。それ以上でもそれ以下でもありません。興奮せずに寝ましょう。
ゆったりとしたすみの声に耳を傾けていれば、だんだんと心は安らかに心地よいものへと変わってゆきます。二人の出会いからこれまでのこと、そして娘を含めたこれからのこと。そんな話を聞きながら、うとうととした心地で安穏としていると本当にその場にいるかのような気持ちになれます。
出来ることなら、これを聞きながら寝てしまいたいところです。すみの言葉と寝息を聞いて、穏やかな気持ちのまま眠ることが出来たならとても良い夢が見られそうですから。

総評として、これはとても良い作品でした。序盤から既に期待は高まっていましたが、それを超えるくらいの出来栄えです。すみの可愛らしさは言わずもがな。妻、母親としての立場を余すことなく表現しており、それがまた愛おしさを駆り立てる。足りないものがないといっても過言ではないほど、2時間の中にたくさんの愛が詰め込まれています。素晴らしい作品でした。

さて、今回の気になるポイントを解消して締めとしましょう。

夫婦としての時間を感じることができるか?
十分すぎるほど堪能できます。R18でなくとも満足できるほどの出来栄えです
妻としてのすみをどう表現しているか?
妻としてのすみ、母親としてのすみ。どちらも満足のいく内容です

 

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